事業承継を実施する場合に、後継者が親族なのかそうでないのかで、親族内承継と親族外承継に区分されます。2020年の帝国データバンクの調査によると『親族内承継』が34.2%と全項目中最も高い割合だが、2018年からは10%低下しておいる一方、内部昇格が34.1%、外部招へいが8.3%と『親族外承継』の割合が最近は増加傾向である。少子高齢化による親族内の後継者不足が大きな原因と考えられる。今後の事業承継は広い視野で対応を考える必要がある。今回は、親族内承継と親族外承継の違いを説明していきます。
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親族内承継とは
親族内承継は、子供・配偶者・甥姪・孫・兄弟姉妹など親族内の後継者に事業承継する場合だけでなく、親族外の方を養子縁組して事業承継する場合があります。主な承継方法は株式の贈与・売買・相続が該当しますが、一般的には贈与・売買で対応し、相続での対応は突発的な場合が多いようです。
具体的な進め方は、
(1)経営承継
①事前準備(関係者周知・経営体制整備・後継者育成 等々)
②承継の実行(経営者交代・退職金支給 等々)
(2)支配権の承継
①株式の分散防止(株式買取・定款整備・相続人への売渡対応 等々)
②納税対策(株価評価額引下げ対応・納税資金準備 等々)
③承継の実行(株式その他資産の売買・贈与・相続 等々)
いずれにしても、計画的に5年~10年のスパンで実行することが重要です。
親族外承継とは
親族内承継以外の事業承継は、基本的に親族外承継に該当しますが、主な方法には以下が考えられます。
(1)MBO・EBO
会社内の親族外の役員・従業員への継承実行や、外部招へいから代表者へ承継する場合が考えられます。
親族の後継者への育成期間不足から、つなぎとして事業承継する場合もあるようです。また、親族外承継では経営承継のみで株式等の資産承継は区分する場合もあります。
(2)M&A
後継者がいない場合に、外部へ株式や事業を売却することで事業承継を果たす場合が該当します。最近は行政の補助等もあり、中小企業でも活用するケースが増えているようです。引き継がれる従業員への対応や組織風土の適合で大きな課題となることが多いようです。
(3)株式公開
株式を証券取引所に上場することで事業承継を果す場合が該当します。会社の知名度上昇等のシナジー効果が期待できる一方で、資金面や社内ルール整備等も事前に必要で、中小企業ではまだまだハードルが高い面があるようです。
以下にそれぞれのメリット・デメリットを一覧表にまとめています。
その他
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事業承継の進め方 – YouTube
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