事業承継において、何よりも後継者が選定できていないと、そもそも実行ができません。かと言って、誰でも後継者に選んでよいかと言うとそうではありません。今回は、後継者を選定する上でのポイントを解説していきます。また、後継者育成には重要な番頭の役割も解説します。
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昨今の後継者不足
私のクライアント様でもよく相談されますが、事業承継をしたくても後継者がいないということがあります。世間でも後継者がいないことで、黒字でも廃業せざる負えないという事例も増えているようです。そういった環境ですので、やりたいと手を挙げた方や、場合によっては強制的に後継者を選定してしまうこともあるようです。ただし、後継者が選定できても、本人のやる気やスキル不足から、事業承継後に想像以上の損失を会社に招いてしまったことも起こり得ます。親族内承継が難しくなる中、親族外の幹部や、外部招聘での後継者も考えないといけないかもしれません。多様な選択肢があるにしても、自社にとって必要な後継者選定の判断基準は明確にしておくべきです。
後継者に必要な資質
まずは、後継者に必要な資質を見るポイントです。大きく3つあります。それは、①実務経験や経営能力、②経営を受け継ぐ覚悟、③人間性 です。
①事務経験や経営能力
自社の事業内容に関しては現場知識や経験値、そして今後の課題への改善策なと社内をしっかり熟知しておくことは重要です。特に自社へ戻る前に後継者へ外部同業へ勉強に行かせる事例は多いですが、戻ってきても自社ではそのままでは活用できません。まずは自社の状況を理解し、どのように活用するかを考える必要があります。また、経営者としてのリスク回避や成長に向けての決断力、そして、自社の課題を把握するための財務分析力なども必要になります。
②経営を受け継ぐ覚悟
事業承継に対して、前向きな後継者でないとうまくいかないことは理解いただけるかと思います。しかし、後継者も不安でいっぱいでプレッシャーも相当なはずです。そういったものに負けないだけの、自身が会社を承継する覚悟が何よりも必要になります。いわば、後継者自身が腹をくくれるかということです。
③人間性
いくらスキル・知識が優秀な後継者でも、従業員がついてこないと意味がありません。社内で優秀でも、社外の生活が問題ありだと従業員もついてきません。リーダシップやコミュニケーションを向上させ、後継者自身の人間性を高めることも重要なポイントとなります。
後継者育成における『番頭』の役割
後継者が選定できたとしても、事業承継に向けての教育や環境整備も必要となります。そのときキーパーソンとなるのが、番頭となります。例えば、親族内承継では、父親の社長から息子の後継者を直接教育することもあります。その時、親子ゆえに極端に甘くなったり、逆に厳しくなったりして、上手く教育できないこともあります。その時、例えば社長を支えてきた幹部が代わりに教育する子も増えています。逆に、当事者同士よりも社長と後継者の間に入って緩衝材となる人材の方が上手く行きやすいようです。また、社員と後継者の間に番頭が入って、パイプ役となることで、後継者とのコミュニケーションを促進することもできます。それによって社内の環境整備をしていくのです。
その他
今回のブログの内容をYouTube動画でも解説しています。
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事業承継支援・人事評価制度支援の解説動画も是非ご覧ください。
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