福岡市での経営相談現場から

今回は福岡市の経営相談で対応していく中で、私自身改めて各企業でのコアとなる強みを持ち、強化し、活用することがいかに重要かということを痛感し、是非皆さんにも知って欲しい自社の強みを考える視点を知って欲しいと感じた内容があったので掲載します。

経営相談の現場で感じたこと

経営相談でヒアリングに訪問した企業は、情報管理の点で詳細は控えますが、各機械部品の製造業で6つ工場を稼働させています。
部品表面の仕上げ技術と細かな研削加工に強みがあり、県内でも対応技術の幅と品質力で取引先との価格交渉力も高いようで、各方面の部品加工製造業でも、私が知る限りの同業と比較しても相当高いと感じるレベルでした。

多くの部品加工製造業では同業との差別化ができず、利益率が低下し、苦戦している会社の相談も多く受けてきました。

私は今回の企業様の強みを

①経済価値
②希少性
③模倣困難性
④組織化

以上の4つの視点から確認しました。

今回の企業様では、①経済価値の点で、差別化を図り高収益につなげている(〇)、②希少性では技術対応の幅広さでは対応できる競合が少ない(〇)、③模倣困難性では、詳細は書けませんが、設備面や熟練度でそう簡単に協業に模倣されるものでないこと、④組織化では、スキルマップを作業別で作り、各作業員の現状レベルを見える化し、組織知としてレベルアップを図っている(〇) と私が言うのもおこがましいのですが、合格レベルでした。

今回私が強みを検討したこの4つの視点のフレームワークを”VRIO分析”といいます。

解説サイト→VRIO分析(ブリオ分析)とは!?素人でも分かるように、三分で解説!!|マネーのねこちゃんin愛媛 (ehime.life)

今後の課題は何なのか?

技術力は高い今回の企業様ですが、その中でもコア技術は熟練工の感覚や経験に依存している面も大きく、若手社員への技術承継の推進と円滑化が今後の更なる成長への必要となるようです。

また、品質改善活動や、スキルマップを活用した技術の見える化など、個別の取り組みは高いレベルで行っており、若手社員も同業では十分揃っている状況ですが、中長期的な育成方針や育成プランは明確になっていないようです。

今回は、技術承継推進と若手社員の成長意欲醸成を同時に達成するために、スキルマップを活用した人事評価制度・賃金制度見直しと目標管理制度を整備することを提案することになりそうです。


スキルマップ事例

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