事業承継を考える上で、経営者と後継者が同じ意識で事業承継を実現するために、会社の現状を把握した上で、どのような中長期ビジョンを描くかは大変重要です。そのために、まずは会社の経営状況を明確に示す財務としての数字分析を行うことは意義があります。今回は、事業承継で必要な財務関連の情報について解説します。
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損益計算書の分析
まずは損益計算書を使い、会社の利益分析を行います。具体的には各利益の数字を売上高で除算し、利益率を求めます。その中でも、需要なのは、粗利益率(売上総利益率)と営業利益率です。粗利率は、各会社の商品・サービスを販売した時点で発生する利益の売上比です。高い程、付加価値の高い商品・サービスが提供できていると考えられます。また、営業利益率は本業として儲けが効率的に生み出せているかを算定します。この2点は後継者が経営するときにも重要な指標となるので、現状分析と今後の課題を共有しておくべきです。
貸借対照表の分析
次に、会社の経営体力を貸借対照表から分析します。経営体力とは、会社が赤字リスクにどれだけ耐えれるかを示しています。後継者が経営を中長期的にしていくなかでも、会社の守りの部分として重要になります。具体的に注目する指標は自己資本比率(純資産÷総資産)と現預金月商倍率(現金預金÷月商)です。それぞれ高い程、赤字リスクに耐える力が強いと言えます。
資金の流れの把握
資金の流れの分析では、資金繰り予定表とキャッシュフロー計算書を作成して分析することをお勧めします。資金繰り予定表では、今後の資金の収入と支出が円滑に行えるか、そして、支出過大になるタイミングでの資金調達の対策がとられているかを分析します。キャッシュフロー計算書では、過去の資金繰りが円滑に行われているかを分析します。会社は黒字でも資金繰りが悪化すれば倒産することもありえます。会社経営では最も重要な視点かもしれません。
借入金の返済状況の確認
最後の、会社が外部から調達している(例えば金融機関等)借入金の返済計画が十分に立てられ、実行されているかを分析します。会社の利益から算出される営業キャッシュフローから十分に返済原資を確保できているかが重要です。また、これからの予測として、返済原資の確保が不十分なのに、さらに借入金を借りないといけないほど、借入金依存になってないかも分析しておくべきです。
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