評価者が押さえておくべき人事評価のポイントとは?:現場で使える研修 ...

先週は評価すり合わせの現場にて人事コンサルを3社行ってきました。
私の年度末の評価に関する繁忙期はゴールデンウイークまで続きます。
ある意味、私の事業においては一番の収益が確保できる時期でもあります。
それはさておき、長年こういった評価運用の現場に携わると多くの企業様の組織内の課題を聴く機会を頂いています。
細かい内容は各企業様の人員や外部環境が異なるので、全く同じことはありませんが、ある程度決まったパターンがあるようです。
今回は、その中でも特に多い課題を紹介します。

 

  •  ●評価制度運用で課題点が顕在化する流れは?
  •  ●よく出てくる課題点は意外にシンプル
  •  ●課題点を改善していくための心構え
  •  ●まとめ

 

評価制度運用で課題点が顕在化する流れは?

いつも説明していますが、評価制度の目的は『人材育成』です。
少なくとも賃金決定は目的でなく手段だと私は考えてます。
では、もう少し詳細に評価制度を活用した人材育成の方法を説明していきます。
評価を実施するときには、過去の行動や成果を振り返っていきます。
その過去の状況を確認しながら、現状の問題点や貢献を抽出していくわけです。
ただ、評価をつけただけでは中々問題点や貢献を具体的に明確にできないことが多いと思います。
実際には、上司評価と自己評価を付けた後に、各部門長や直属上司に集まってもらい評価のすり合わせ会議を行います。
そこで評価をつけた理由や思いを確認していくなかで具体的な問題点や貢献が明確になっていきます。
私が今回3社のクライアント様を訪問しながら行ったことは、この評価すり合わせ会議の進行のサポートをしていきました。
ちなみに、評価すり合わせ会議はそれなりに時間をとります。
今回は社員数が多いクライアント様で450人、社員数が少ないクライアント様で30人でした。
少ないクライアント様でも3日間は使いました。
一人ひとりの評価対象者の評価確認や問題点抽出を行っていきますので、やはり時間はかかります。
ただ、丁寧にやっていかないと評価を通した部下の成長につながるアドバイスはできないので、私は当然だと考えています。

↓こちらのブログも参考に
【解説】人事コンサルによる評価制度運用の効果 | 福岡市、広島市で評価・賃金や人事制度の見直しなら中川学社会保険労務士事務所 (sr-jinkai.net)

よく出てくる課題点は意外にシンプル

報連相とは【カイゼン用語】|カイゼンベース

各クライアント様の評価すり合わせ会議に関わっていると、色々な会社の課題点を聴くことができます。
もちろん、各企業の人員構成や外部環境は違うので、まったく同じというわけではありませんが、それでもよく聞かれる問題点(課題点)はあるものです。
特によく聞く組織内の問題点は、意外にシンプルです。
それは『報告・連絡・相談』なのです。
そんなこと、できて当然だと考える方も多いと思います。
ただ、評価を通して出てくる問題点としてだいたいの企業様で出てくるものです。
それは、新入社員だけでなくベテラン社員でもマイナス評価をされる方もよくいらっしゃいます。
まったくしない社員やタイミングが遅いという理由もありますが、上司が本当に必要な情報があがってこなかったり、必要ないことを報告するというものまであるようです。
つまり、上司が本当に必要な情報を部下が把握してなかったり、といったことで、上司の考えを部下が理解してないという理由に集約されるような気がします。
もちろん、上司の感情が先行しての評価ではよくありませんので、私は第三者の立場で冷静に評価できるように支援していますが、それを差し引いても問題点になることが多いようです。

課題点を改善していくための心構え

改善発想技術の重要性を考える : 心構えを変えてアイデア出しに ...

今回の『報告・連絡・相談』に限らず、評価制度を運用していく中で、各社員の課題点や組織における課題点はたくさんでてきます。
その課題点を出した後は改善を通した治療をしていなかいとまったく意味がありません。
では、その時に心構えや方向性はどうしていくべきなのでしょうか。

 

  • まずは、評価結果を面談を通して部下へ説明し、課題点の共有と改善策を協議すべきです。(意外に評価結果の面談をしてない企業が多いんです)
  • OJTが難しい場合は、社外機関を活用した研修や社内研修を行って啓発すべきです。
  • 報告・連絡・相談に関しては、具体的にどういったことが発生した場合に実行すべきかを社内で明確化し、共有することも検討すべきです。
  • 上司から報告・連絡・相談がないとどういった問題や困ることが起こったり、それが組織全体にどういった問題を引き起こすか共有する。

いずれにしても、上司と部下で基準レベルを共有することが大前提です。
その時、注意することは上司が感情的になって部下と話をしないことです。
特に最近入手してくる新卒社員はこういった対応はマイナスに働くことが多いように思います。
評価制度はそういった時に、評価基準から会話していくことで感情的な話し合いを極力回避できるツールとなります。

まとめ

私が関わるクライアント様にはよく説明していることですが、評価制度は運用の方が設計よりも重要となります。
そして、できるだけ丁寧に運用することが重要となります。
そして、”できるまでやり続けること”を是非意識して活用してもらえればと考えます。

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