事業再構築補助金の3回目の公募に向けて準備を進めている方もいるかと思います。
詳細はまだ出ていませんが、おそらくお盆明け位にでるのかと思います。
事業再構築補助金は、審査項目や加点項目も細かく問われており、かつ10ページもしくは15ページ以内にまとめないといけないため、しっかりとした分析に基づいた経営戦略の策定が必要となります。
ほとんどの事業計画のフォーマットがそうですが、今回紹介する『SWOT分析』をするような内容となっています。
でも、ただ情報を入れいているだけで、SWOT分析を有効活用して新規事業の経営戦略をまとめきれていない方が多いようです。
今回は、他の販促系の補助金には活用できるSWOT分析の進め方を解説していきます。

 

●SWOT分析とは 　●社内と社外の情報収集を進め方 　●経営戦略や経営戦術の策定方法 　●その他

SWOT分析とは、マーケティング手法の一つです。企業の「内部環境」「外部環境」をそれぞれカテゴリーを2つずつに分けて、4つの項目について分析します。

「内部環境」→『Strength（強み）』『Weakness（弱み）』というカテゴリーに分けます。
「外部環境」→『Opportunity（機会）』『Threat（脅威）』というカテゴリーに分けます。
これらの4つの項目について分析し、方向性や改善策を洗い出すことで、新たな経営戦略を導きだしていくのです。SWOT（スウォット）は4つの項目の頭文字を取っています。

具体的には、自社の事業に関係する外部環境の状況に対して、自社の強みや弱みをどのように関連させるかを明確にし、自社の戦い方を決定する方法です。
前回のブログでも解説しましたが、まずはどのようなサービス・商品をどういった市場に対して提供していくのかという、全社戦略(成長戦略)を明確にします。
その上で、より効率的に目標達成につなげる機能戦略を決定していくことをしていきます。
そのための情報収集や、収集した情報の設計を考えるフレームワークが『SWOT分析』となります。

 

社内と社外の情報収集を進め方

 

SWOT分析で最初にやることは、上記図にもある社内の強みと弱み、社外の機会と脅威の4つのカテゴリーで情報を収集することからとなります。
この集める情報が、次のステップでの戦略策定の材料となります。
情報収集段階で注意点があります。

●自社・競業・顧客の3つの視点から情報収集する

例えば強みを検討する場合に、競合と比較して強みとなるのか、また顧客へ価値提供できる材料となるのかという視点で検討しながら情報収集することが必要です。
強みと考えても、競合もまったく同じ強みを保有している場合は強みとは言えない場合もあります。
強みであっても現状や将来的に顧客へ価値提供できる可能性がなければ強みとは言えません。
他の弱み、機械、脅威も同じ視点で考える必要があります。

●更にカテゴリーを細かく設定して情報収集する

いきなり強み、弱み、機会、脅威を感がるのではなく、商品・価格・販促といった視点を社内情報に設定して情報収集したり、政治・経済・法律・消費者動向といった視点から社外情報を収集したりする方がより自社にとって必要な情報が検討できます。

●自社にどのような影響・効果があるかを考えながら収集する

例えば、自社商品の価格競争力がある(低価格で販売できる)といった強みがある場合、それにより競合から顧客を奪えるといった効果を考えたりすることです。
そのことにより、本当に自社にとって効果的な情報化を検討することができます。

 

情報収集がまとまれば、上記図のように社内情報と社外情報を組み合わせて具体的な戦略を策定していきます。
その中で、セオリーとしては、『機会×強み』から検討するべきです。
理由や、高い効果の戦略となる確率が比較的高いためです。
それから、機会×弱み・脅威×強み、脅威×弱み　の順番で検討することが私が勧めているやりかたです。

戦略とまとめ方として、全社戦略は『何を、どの市場へ　提供する』といったまとめ方で行い、機能戦略は『取り組み内容⇒目指す状態⇒獲得を狙る成果』というまとめ方を私は勧めています。
理由は後々社員へ説明しやすいからです。

例えば、全社戦略を『自社の精密機器部品を、新市場の医療機器分野へ提供する』、機能戦略は『医療研究会へ接客的に参加⇒医療機器メーカーや医療機関との人脈拡大を図る⇒引き合い件数の増大を目指す』といったまとめ方です。

 

その他

事業再構築補助金やその他販促系の補助金では、事業計画の明確な根拠がある戦略や取り組みの打ち出しとしてSWOT分析は効果的です。
また、補助金の事業計画や申請書にまとめる場合に、外部環境のグラフを掲載しながら説明すると説得力が増します。
また、自社の強みが訴求できる画像がある場合はそちらも掲載することがより説得性を増します。
意外に、文章だけでまとめているけど、補助金の審査担当も素人だと認識し、できるだけ理解してもらう工夫はするべきだと思います。

 

職種別・評価基準の事例を紹介した動画公開を始めました。

3-3.小売・店舗販売スタッフ 評価基準 – YouTube
3-2.新規開拓型営業 評価基準 – YouTube
3-1.建設業･現場管理 評価基準 – YouTube