賃金アップの時に使える「業務改善助成金」と「キャリアアップ助成金 ...

今回は、賃金制度見直しに活用できそうな2021年版の助成金を紹介します。
ただ、正直申し上げて効果的に活用できそうな目玉となる助成金はありません。
私も長年、評価制度・賃金制度の設計や運用のお手伝いをしているなかで、今回のテーマのような助成金は常に関心を持っています。
しかし、中々難しいですね。
特に4~5年前あたりから、減給する内容が入った賃金制度が一切ダメとなってからは活用したことがありません。
今年はさらにハードルが上がったように感じています。

 

  •  ●賃金見直しに活用できる助成金の種類
  •  ●各助成金の概要と支給額
  •  ●賃金制度のコンセプトの重要性
  •  ●まとめ

 

賃金見直しに活用できる助成金の種類

タイミングはいつ?賃金制度の見直しについて | あしたの人事オンライン

2013年度の助成金の中で、賃金の見直しの活用できそうなものを以下に掲載します。
①人材確保等支援助成金・人事評価改善助成コース
②人材確保等支援助成金・雇用管理制度助成コース
③キャリアアップ助成金・賃金規定等改定コース
④キャリアアップ助成金・諸手当制度等共通化コース
⑤高年齢労働者処遇改善促進助成金

各助成金の概要と支給額等は後程紹介しますが、今回は制度は評価制度や賃金制度導入のみによる助成金はありません。
かなり以前から賃金制度導入による賃金アップを推奨する助成金はありましたが、年々ハードルが上がっています。
おそらく、政府が推奨する狙いを理解し、推進しようとする企業が思ったほど申請してないからだと考えられます。
また、あくまでも噂レベルですが、この手の助成金は不正受給も多かったとも聞いています。
『働き方改革』が叫ばれてからは、それを推奨するための助成金の一つにもなっているような気もします。

 

各助成金の概要と支給額

助成金・補助金の活用 | 企業・経営の課題を解決するティグレ

それでは、各助成金の概要と概算の支給額を紹介していきます。

 

①人材確保等支援助成金・人事評価改善助成コース
雇用管理制度(賞与や退職金等の諸手当制度、研修制度、メンター制度等)の導入を通じて従業員の離職率低下を推奨する助成金です。
賃金見直しと関連する助成金としては、私が最も申請を予定している助成金です。(まだ計画申請中ばかりです)
私は、新たに賞与制度を見直しているクライアント様へ提案しています。
今年から、概ね1年間の計画を実行した後に、さらに1年後の定着率改善の目標が達成すれば57万円、さらに付加価値額(概ね粗利)の生産目標達成で72万円という支給額です。
計画申請して2年後にもらえるかどうか分からない助成金なので、中々やろうとするクライント様はいない状況です。

 

②人材確保等支援助成金・雇用管理制度助成コース
生産性向上につながる人事評価制度を整備し、賃金アップ(昇給率2%以上)を実現したうえで、従業員の離職率低下を推奨する助成金です。
私がやっている人事コンサルの支援に最も近い内容の助成金ですが、賃金テーブルに減給する内容を盛り込めないことから、導入を考えるクライアント様は私の担当ではいません。
正直、使いづらい助成金です。
この助成金も、概ね1年間の計画を実行した後に、さらに1年後の定着率改善の目標が達成すれば57万円、さらに付加価値額(概ね粗利)の生産目標達成で72万円という支給額です。

 

③キャリアアップ助成金・賃金規定等改定コース
キャリアアップ計画を作成したうえで、有期雇用労働者の賃金規定を増額改定(昇給2%以上)を実行した事業主へ助成する制度です。
キャリアアップ計画や就業規則・賃金規定の内容をそれなりに細かくチェックされ、それなりに手間がかかる助成金です。
支給額も対象の有期雇用労働者の人数によって細かく違います。
有期雇用者全員に実施だと、概ね1事業者で9.5万円からとなり、100人だと28.5万円となります。
また、有期雇用者の一部だと概ね半額になるイメージです。


④キャリアアップ助成金・諸手当制度等共通化コース
キャリアアップ計画を作成したうえで、有期雇用労働者と正規社員の諸手当を共通条件で支給する事業主を助成する制度です。
同一労働・同一賃金を推奨する助成金でもありますが、人件費負担の増加を気にして中々提案しても導入する企業は私の担当では少ないです。
支給額は導入して有期雇用者の賃金アップを実現すれば38万円支給されます。


⑤高年齢労働者処遇改善促進助成金
60歳から64歳までの高年労働者に適用される賃金規定等を増額改定した事業主を助成する制度です。
高年齢雇用継続給付の減少額の80%が支給されます。

 

また、以前のブログで助成金概要は説明していますが、65歳超雇用推進助成金・高年齢者評価制度等雇用管理改善コースという助成金もあります。
私は以前、定年後高齢者の向けの退職金制度を導入してい使ったことがあります。

 

 

賃金制度のコンセプトの重要性

賃金格差 ジェンダーギャップ コンセプトアートのイラスト素材 ...

賃金制度見直しを検討する際は、自社はどういった人材を評価し、育成するのかを明確にしていくべきです。
それが賃金制度のコンセプトになります。
意外に、そういった重要なことを疎かにしたうえで、賃金制度見直しを図ろうとしている企業をよく見ます。
まずは、各会社の賃金コンセプトを明確にしましょう。

 

まとめ

今年の助成金は、賃金見直しに関しては、更に活用しにくくなっています。
いずれにしても、助成金ありきでなく、各企業の考えに沿った賃金制度を導入するべきです。

 

賃金制度の設計ノウハウを紹介した動画公開を始めました。

2-11.ポイント制退職金制度の作成方法① – YouTube
2-10.賞与支給基準の作成方法③ – YouTube
2-9.賞与支給基準の作成方法② – YouTube
2-8.賞与支給基準の作成方法① – YouTube
2-7.役職手当の見直し – YouTube
2-6.賃金テーブルの作成方法⑤ – YouTube
2-5.賃金テーブルの作成方法④ – YouTube
2-4.賃金テーブルの作成方法③ – YouTube
2-3.賃金テーブルの作成方法② – YouTube
2-2.賃金テーブルの作成方法① – YouTube
2-1.賃金制度の概要 – YouTube

 

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